ハート飾り枠
         トヨタ記念病院 ハートフルコンサート               2010年2月24日(水)
プログラム
           演奏:丹羽みどり/りぃ/カスミン/ゆうみ
ハート飾り枠
 
1 (ピアノソロ)みどり みどれみ~優  海 作曲:丹羽みどり
2 (電子ピアノソロ)みどり G線上のアリア    管弦楽組曲第3番(BWV1068)より J.S.バッハ
3 (ピアノソロ)りぃ 春よ、来い 松任谷由実 作詞・作曲:松任谷由実
4 (ピアノ連弾)カスミン&りぃ 君をのせて 映画「天空の城ラピュタ」より 作詞:宮崎駿
作曲:久石譲
編曲:高野宏美
5 (ピアノソロ)カスミン 追憶 映画「追憶」より 作曲:M.ハムリッシュ
編曲:岩崎佳子
6 (ミュージックベル)
カスミン&りぃ&みどり
うれしいひなまつり 文部省唱歌 作詞:サトウハチロー
作曲:河村光陽
7 (ミュージックベル)全員 ゆ き 文部省唱歌 作詞作曲不詳
8 (ピアノ連弾)りぃ&みどり エーデルワイス 映画「サウンド・オブ・ミュージック」より 作詞:オスカー・ハマースタインⅡ世
作曲:リチャード・ロジャース
9 (うた&ピアノ&電子ピアノ)
  ゆうみ&みどり&りぃ
THE ROSE 映画「ローズ」より 作詞・作曲:Amanda McBroom
編曲:村上由紀
10 (うた&ピアノ)
  ゆうみ&みどり
Over The Rainbow
(虹の彼方に)
ミュージカル映画「オズの魔法使」より 作詞:エドガー・イップ・ハーバーグ
作曲:ハロルド・アーレン
編曲:広田圭美
11 (ピアノ&電子ピアノ)
  
みどり&りぃ
めぐり逢い TVドラマ「Age‘35」より 作曲:アンドレ・ギャニオン
12 (うた&ピアノ)全員 生きてこそ Kiroro/TVアニメ
「甲虫王者ムシキング
 ~森の民の伝説」主題歌
作詞:玉城千春
作曲:Kiroro
13 (うた&ピアノ&電子ピアノ)
   全員
川の流れのように 美空ひばり 作詞:秋元康
作曲:見岳章
印は、「~親から子、子から孫へ~親子で歌いつごう 日本の歌百選」に選ばれている曲です。

 今回も先月に引き続き、愛弟子の二人、りぃちゃんとカスミンちゃんが参加します。
また今回も娘のゆうみと二人で、昨年6~8月に父が入院していたときにたいへんお世話になった
看護師さんのリクエスト曲である「THE ROSE」他1曲を演奏します。



曲目解説

1.みどれみ~優海・・・・オリジナル曲。「みどれみ~」は、このサイトのトップで流れるウチのテーマ曲。
「さあ、今から楽しく音楽を始めましょう♪」ってイメージで作ったので、コンサートの始まりにはちょうどいいかも?
と思います。
 そのあと、「レインスティック」の効果音に続けて、「優海」に入ります。

 「優しい海」について・・・・私は「海」が大好きなので、実は、もう一つ海の曲「冬の海」という曲も作ったのですが、
そちらの曲は、中国の楽器=胡弓の曲のため、あえて「の」を除いて「冬海」にしたため、
それに合わせて「優しい海」もひらがなを除いて「優海」にしました。
 それからこの曲名には、もう一つの意味があります。
うちの娘の名前が「優実(ゆうみ)」なので、それもひっかけてあるんです。
優しい子に育つようにとの願いも込めてつけた名前。
 だから、この曲を聴いてくださった方々の心にも、優しい気持ちがいっぱいになればいいなぁ・・・・
という思いを込めています。(コメント:Saint Cecilia/みどり)



2.G線上のアリア・・・・原曲はヨハン・セバスチャン・バッハ(1685年から1750年)作曲、
管弦楽組曲第3番(BWV1068)の第2曲目「エア(アリア)」です。
 バッハの死後、1871年にドイツのヴァイオリニストのアウグスト・ヴイルヘルミ(1845年から1908年)が
バイオリンのG線(=テーマメロディがバイオリンの四本の弦の一番低い音のG弦)
だけで弾けるように編曲することで、世の中に広く”G線上のアリア”として知られ親しまれる曲となりました。
 今回は、原曲にできるだけ忠実にピアノ独奏用にアレンジされたものを弾きます。

 私はいつもこの曲を弾いていると、自分自身がすごく癒されます。
それは、J.S.バッハが教会のための音楽を作っていたことや、私がSaint Ceciliaにあこがれているからだと思います。
(コメント:Saint Cecilia/みどり)



3.春よ、来い・・・・松任谷由実さんの曲で、NHK朝の連続ドラマ小説「春よ、来い」の主題歌になった曲です。
古き良き美しい日本語の、目を閉じると情景が浮かんできそうなきれいな歌詞が大好きで、
ピアノを習うことが出来たら、弾いてみたい♪と思っていた憧れの曲です。
 春を待つ強い気持ちを左手のベースの音で、愛する人を待つせつない心を右手のメロディーで表現できるよう
イメージを心で思い演奏できるようにがんばります (コメント:りぃ)



4.君をのせて・・・・1986年公開の宮崎駿監督の劇場用アニメ映画『天空の城ラピュタ』のエンディング曲です。
井上あずみさんが歌っている「君をのせて」がとても大好きでこの曲を選びました。
この映画を初めて観たのは小学生の頃でしたが、子供ながらにとても感動したのを覚えています。
何度観ても、少年パズーと少女シータの大空かける大冒険は楽しめて、
天空の城はとても美しくて、すごく切ない気持ちにもなります。
ラピュタの感動的なエンディングのシーンを思い返しながら、井上あずみさんのような
透き通った歌声のように、りぃちゃんと心をひとつにして表情豊かに演奏したいと思います。(コメント:カスミン)



 宮崎駿監督の映画『天空の城ラピュタ』のエンディング曲です。
オープニングでもオーケストラの演奏で、オープニング映像に合わせとても壮大な感じで演奏されています。
 この映画を観終わった時胸の中がじわっと暖かく優しい気持ちになりました。
そして優しくあるためには、芯の強さも必要なのだとと感じました。
エンディングでは少年パズーと少女シータが守ったラピュタの綺麗な映像と合わせて、この曲がとても優しく流れています。
いつも優しいカスミンちゃんと一緒に、この曲の優しさと内に秘めた強さを表現できるように、ピアノを歌わせたいと思います。(コメント:りぃ)



5.追憶・・・ご存じの方も多いと思いますが、この曲は1973年に公開された映画「追憶」のテーマソングです。
映画では20年にわたる男女の愛の推移が描かれていて、
その中で過去の思い出をなぞっていくシーンに何度か使用されています。
「追憶」という曲名の通り最初はしっとりとした感じで始まりサビの盛り上がりを経て静かに終わりますが、
その中で気持ちの盛り上がりを上手く表現できるように弾きたいです。(コメント:カスミン)



6.うれしいひなまつり・・・・ 3月3日の桃の節句に、ひな人形を飾ったり着物を着たりする女の子の嬉しさを歌った曲です。
詩人サトウハチローが昭和10年に作った詩に、作曲家の河村光陽が昭和11年に作曲しました。
同じ年に河村光陽の長女・河村順子が歌ったレコードが発売され、日本的なメロディーとわかりやすい歌詞により
レコードは大ヒットし、ひな祭りの定番曲として歌われるようになりました。
サトウハチローは、昭和9年に夫人と離婚し、娘ふたりと息子ひとりを引き取った後に、
お母さんと離れ離れになった子供たちのために、とても大きなひな人形を買ってあげました。
この歌の歌詞は、ひな人形を見て喜ぶ子供たちの様子から作られ、家族に対する思いが秘められていたと思います。
気持ちをこめて、みんなで歌いながら楽しく演奏したいと思います。(コメント:カスミン)



 主役のお内裏様とお雛様だけでなく、五人囃子や三人官女も歌詞にでてくる楽しい曲です。
そういえば、子供のころおひな飾りのお人形さんよりも五人囃子が持っている楽器や、
三人官女が持っているお道具が気になって気になって、こっそり部屋へ持っていって”にこにこ”してたことを思い出しました。
今回はミュージックベルを、いつも仲よしの”三人官女”??で演奏します。(コメント:りぃ)



7.ゆき・・・・冒頭の歌詞を「雪やこんこん」と歌ってしまいがちですが、正しくは「雪やこんこ」なのです(笑)。
上記「たき火」と共に、冬に親しまれている唱歌で、文化庁・(社)日本PTA全国協議会が実施している
「~親から子、子から孫へ~親子で歌いつごう 日本の歌百選」に入っています。
 今回は、お聴きくださる方々とともに、ミュージックベルでこの曲を楽しみたいと思います。(コメント:Saint Cecilia/みどり)



8.エーデルワイス・・・・映画「サウンド・オブ・ミュージック」の中で、
すごく厳格で子供たちからこわがられていた父親が、歌を通して子供たちと心を通わせるようになり、
子供たちから「お父様も何か歌って・・・」とせがまれギターを弾きながら歌っていた曲です。
祖国を愛する気持ちが歌われていて、曲の感じも白くて可憐なお花のエーデルワイスにぴったりな曲だと思います。(コメント:りぃ)


 ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」は、ジュリー・アンドリュース主演、オスカー・ハマースタインⅡ世の作詞、
リチャード・ロジャースの作曲によるもので、1959年にブロードウェイで初演されたものです。
1991年には、アニメ「トラップ一家物語」として、テレビでも放映されました。
 物語は、1930年代のオーストリアが舞台で、美しく広大なアルプスの高原や山々をバックに、
ナチスに追われスイスに亡命していくトラップ一家の実話を基にしています。
 白く可愛らしい花「エーデルワイス」。 映画の中盤では、祖国への思いを込めてやさしく歌われますが、
終盤、一家が雪山を歩いて亡命するときにも歌われ、
「雪の中でもたくましく咲くこの花のように強く生きる」という思いが込められているように感じます。(コメント:Saint Cecilia/みどり)



9.THE ROSE・・・・・1979年のアメリカの映画「The Rose」の主題歌。
 60年代の最大の女性シンガーといわれたジャニス・ジョプリンをモデルに、
反体制の空気に満ちた60年代のアメリカの若者を熱狂させた1人のロック歌手「ローズ」の
愛と激情の人生を描いた作品だそうです。

 昨年6月~8月と、現在も私の父がこの病棟に入院しており、とても親切にお世話をしていただいている看護師さんが
この曲が大好きだとおっしゃっていたので、今回も、お礼の気持ちを込めて娘のゆうみと私で歌と演奏をしようと思いました。

 以下は、訳詩です。

人は言う 愛は川だと ひ弱な葦を押し流す
人は言う だからだよ 心がいつまでも疼くのは
人は言う 愛は飢えだと 終わりのない痛みだと

でも…私には愛は花 あなたはただその種

心は壊れることを怖れ 踊りを覚えようともしない
夢は目覚めるのを恐れ 運を試そうともしない
人は縛られることを嫌い 与えようともしない
魂は死を恐れ 生き方を大切にしない 

夜が寂しすぎた時 そして、道が遠すぎた時…
あたなは思う 愛はツキだと…仕方がないものだと

でも会うの 冬の最中に 冷たい雪の下に
種は太陽の愛を待ち 春にはバラを咲かす…


 私はこの映画は診たことがないのですが、今回、この曲について調べて、ぜひ、見てみたいと思いました。
本当はサビ部分は、数名で歌う合唱になっているのですが、
ここではいつも、りぃちゃんに電子ピアノでストリングスのバックを入れてもらっています。(コメント:Saint Cecilia/みどり)

10.Over The Rainbow・・・・1939年のミュージカル映画『オズの魔法使』で
ジュディ・ガーランドが歌った劇中歌。1939年のアカデミー歌曲賞を受賞している有名な曲です。
 私がこの映画を初めて見たのは確か小学生の頃だったと思います。
映画の最初の方はモノクロの映像ですが、途中、主人公のドロシーが魔法の世界へ行くと
カラーの映像に変わります。
子どもながらに、本当に魔法の世界に迷い込んでしまったんだ・・・・と、映画に夢中になりました。
 まだこの映画をご覧になっていない方は、
ぜひ、一度はご覧になると良いと思います♪(コメント:Saint Cecilia/みどり)
11.めぐり逢い・・・・私の大好きなアンドレ・ギャニオンの代表的な曲です。
私のテーマソングとして毎回弾きます。
※ストリングス(E・ピアノによる)をバックに入れての演奏です。

 この曲は1996年4月オンエアされた柴門ふみ原作のTVドラマ「Age'35 恋しくて」でBGMとして使われていましたが、
実はそれよりも前に、1995年10月~12月に放送されたドラマ「恋人よ」や、
様々なドキュメンタリー番組のBGMとしても使われています。

 しかし、私が初めてこの曲と”めぐり逢った”のは、確か、1992年の冬だったと思います。
それからずっと弾き続けています。気に入った曲は、どれだけ弾いても、何年経っても、絶対に飽きないし、
そのときそのときで、違う、いろんな「めぐり逢い」を心の中に思い描きながら、弾くと、とても気持ちがいいです。
 これからもずっと、「めぐり逢えた」人々に対して、
『ありがとう、あなたにめぐり逢えて私はとても幸せです』
という「感謝の気持ち」をこめて弾き続けていこうと思います。(コメント:Saint Cecilia/みどり)



12.生きてこそ・・・・この曲の歌詞は、こう始まります。
 ママ 私が生まれた日の空は どんな色? パパ 私が生まれた日の気持ちはどうだった?

 サビでは
 生きてこそ 生きてこそ 今ここから始まる
 生きてこそ 生きてこそ 広がってまたつながる

 生きてこそ 生きてこそ 無限に羽ばたいてく夢
 生きてこそ 生きてこそ その根は 深く 太く 強く





 生きる力をもらえるって感じの歌で、まさに病院で演奏するにピッタリだと思います。
また、毎月私が講座を担当している名古屋市内の小学校のトワイライトスクール(ブログへリンク)でも、
毎回講座の最後にみんなで歌っています。子どもたちもこの曲が大好きになりました♪

 これがテレビアニメの主題歌だったということも、子どもたちに自然に気持ちが伝わるような気がするので、
とってもいいなーと思います。(コメント:Saint Cecilia/みどり)



13.川の流れのように・・・・1989年1月11日に日本コロムビアより発売された美空ひばり(1989年6月24日、52歳で死去)の遺作と言える楽曲です。
私の父は美空ひばりが大好きなので、今回急遽、再入院した父のために選曲しました。病室まで届くようにっ♪



 演奏日の感想 (Saint Cecilia/みどり)   2010年3月3日UP♪

 今回のコンサートは、私やゆうみやりぃちゃん、カスミンちゃん、私の家族、病棟の看護師さんたちにとって、
忘れる事のできないコンサートとなったと思います。

 23日~24日の夜中、父は危篤状態になり、私たちの家族はみんな一睡もできませんでした。
私は、コンサートを中止してずっと枕元に居るべきか、それとも父に最後に私の演奏を聴いてもらうべきか悩みました。
しかし、私は、思ったのです。父だけのためだけじゃなく、ここに入院している全ての人のために演奏しなくてはいけないと。
コンサートを楽しみに待ってくれている人が一人でも居るはずならば、弾くべきだと。
40年間教師をやってきた父もきっとそう言うだろうと思いました。
 だから、私たち4人は、涙をこらえてがんばって弾き、歌いコンサートを予定通り行いました。

 やはり、がんばってコンサートを中止せず予定通りやってよかったです。
演奏が全て終わった後、一人のパジャマ姿の伯父様が
「昨日まで点滴してたので動けなかったから、今日は本当にコンサートが聴けてよかった、ありがとう」
と笑顔で言ってくださいました。

 そして、あくる朝、父は静かに息をひきとりました。最後の演奏、聴いてもらえてよかったです。

 ※3月3日。やっと気持ちが落ち着いて、更新することができました。
りぃちゃんの感想♪   2010年3月3日UP

今回先生のお父様が入院されていて、先生もゆうみちゃんも心配や不安でとても大変な中がんばって
コンサートを予定通りされるということで私もがんばらなくてはいけなかったのに、
自分のソロは、気持ちの不安をおさえることができずに前半ちゃんと演奏できなくてとても残念でした。
カスミンちゃんとの連弾や先生との連弾、アンサンブル、最後のお父様の好きな曲『川の流れのように』は
お父様まで届くようソロの分まで一生懸命演奏できました。
お父様にみんなの心が届くといいなぁと思いました。
カスミンちゃんはいつものように落ち着いて演奏できていて、優しい音色でとてもよかったです。
先生もゆうみちゃんもとても体も心も疲れていたでしょうに最後までとても立派に演奏や歌を届けていてすばらしかったです。
聴いていてくださったみなさんありがとうございました。

※更新が遅くなりましたが、この文章は2月24日に書かれたものです。
カスミンちゃんの感想♪   2010年3月4日UP

 ハートフルでは、みどり先生の大切なお父様やご家族のいる病室まで届くように、
今までの演奏の中で一番心をこめて、落ち着いて演奏できたと思います。
 
 みどり先生の『優海』を聴いたとき、お父様への思いが伝わってきて涙が溢れました。
お父様や、病室にいる方々に少しでも喜んでもらえるように、私もがんばらなくちゃと
1曲1曲心を込めて、病院中響きわたるように演奏をしました。
ミスもしてしまいましたが、止まらず気持ちをこめて演奏できたと思います。

 『川の流れのように』では、私も一緒に演奏させていただき、お父様に聴いてもらえて本当に嬉しかったです。
未熟な私でもお手伝いができたことが、今までピアノをがんばってきてよかった、と心から思いました。

 私はみどり先生やゆうみちゃん、りぃちゃんの気持ちのこもった歌や演奏がとても大好きです。
私自身も人に感動してもらえるような演奏ができるように見習って、
これからもハートフルに参加して練習をがんばります。
病室にいる方々にも喜んで聴いてもらえるように、3階の吹き抜けまで響きわたるような音色で
気持ちをこめて演奏したいと思います。



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